AWSの各リージョン・AZごとにti.microのUnixBenchを取ってみた


この記事はQiitaにもPostしてます。
http://qiita.com/kou_bacchus/items/4616dd0031b4809898f0


20131204165257

0.各リージョン・AZごとにUnixBenchをしてみたかった理由

  1. 個人鯖を立てるにあたり、風の噂でシンガポールリージョンが早いと聞いた
  2. どれだけ早いのか知りたくなった
  3. 自腹での実験ゆえ、ti.micro縛り
  4. Advent Calendarでウケるのではないか?!という期待w

1.環境

  • AWSのAmazon Linux(amzn-ami-pv-2013.09.2.x86_64-ebs)の各AMIをt1.microで
  • UnixBench 5.1.3(デフォルトで使用)

2.UnixBenchの導入手順と実行

まず、UnixBenchの導入手順と実行は以下の手順。

$ sudo yum install perl-Time-HiRes  
$ sudo yum install gcc  
$ wget https://byte-unixbench.googlecode.com/files/UnixBench5.1.3.tgz  
$ tar xvzf UnixBench5.1.3.tgz  
$ cd UnixBench  
$ ./Run

3.UnixBenchの実行ルール

  1. t1.microはバーストするので1回の測定が終わったらサーバ再起動
  2. 各リージョンを3回ずつ施行

なので、再起動してログインして、

$ sudo reboot  

再度UnixBenchを実行という流れ。

$ cd UnixBench  
$ ./Run

ti.microのバーストについてはこちらがわかりやすいかな。
ちなみにバースト後にリブートせずに続けてUnixBenchを実行すると80以下の数字になる。

4.UnixBench結果

Unix Bench Ver. 5.1.3 Amazon Linux t1.micro 1 2 3 ave.
US East (N. Virginia) us-east-1b 254.2 267.9 260.8 260.97
us-east-1c 128.5 128.6 137.3 131.47
us-east-1d 129.7 134.5 138.3 134.17
US West (Oregon) us-west-2a 225.8 232.8 230.6 229.73
us-west-2b 116.4 123.4 123.4 121.07
us-west-2c 254.3 261.5 264.8 260.20
US West (N. California) us-west-1a 252.5 260.1 268 260.20
us-west-1c 256.2 265 267.2 262.80
EU West (Ireland) eu-west-1a 249.4 266.3 259.1 258.27
eu-west-1b 262.7 269.6 265.6 265.97
eu-west-1c 228.6 243.8 240.7 237.70
Asia Pacific (Singapore) ap-southeast-1a 210.6 251 247.9 236.50
ap-southeast-1b 256.3 269.3 269.2 264.93
Asia Pacific (Tokyo) ap-northeast-1a 130.2 132.8 133.8 132.27
ap-northeast-1c 250.5 265.6 267.2 261.10
Asia Pacific (Sydney) ap-southeast-2a 220.1 232.6 231.2 227.97
ap-southeast-2b 216.7 229.8 228.3 224.93
South America (São Paulo) sa-east-1a 249.2 268.9 267.7 261.93
sa-east-1b 254 266.9 267.6 262.83

5.結果からの考察

  • USではカルフォルニア、AsiaではシンガポールがUnixBenchの結果の値が大きい傾向
  • どのリージョンもデフォルトで選ばれる方のAZが使われる割合が多いのかUnixBenchの結果の値が小さい傾向(一概に言えないが)
  • 記憶が正しければデフォルトで選ばれるAZはユーザ毎に違ったりすると聞いていた気がするので、ある程度は分散されてる?
  • あくまで現在の各リージョンのAZ毎のti.microのBench結果であり、他のインスタンスタイプで同じ傾向が出るとは限らない。(物理サーバリソースやネットワークリソースが全て共通で同じチューニングとは限らないかも)
  • サンパウロとか結果がいいけど、日本からのネットワークレイテンシが悪いからね
  • アジアではシンガポールリージョンがコスト的にもネットワークレイテンシからもオススメなのかもしれない。(個人ユース)

6.今回の反省と今後の展望

  • Vagrant + ChefとShellか何かで自動化を先にすればよかった……
  • 上記を実装することで他のインスタンスタイプや高いサーバもスポットインスタンスで実行するとかいろいろと出来そう
  • 今回のUnixBenchの詳細はゆっくりとアップしていく所存。(個人サイトの方にリンク)
  • 他のベンチマークもやってみようと思っている

UnixBenchの詳細項目についてはこちらが詳しいです。

こんなサイトもあった!
Amazon EC2 Cloud Compute Instances Benchmarked w/ Rackspace Comparison